最高人民法院は8月8日、「『民間経済促進法』の実施に関する指導意見」（以下、指導意見）を公表した。指導意見は五つの側面から、民間経済の発展と強化に向けた具体的な司法保障措置を提示し、民間企業が直面する課題の解決と健全な成長のための法的支援を強化することを目的としている。
知的財産権分野では、まず独占や不正競争行為の規制を明確化した。独占・不正競争行為への司法対応を強化し、公平な競争環境を破壊し市場秩序を乱す行為を厳格に取り締まる方針である。特に科学技術分野の独占紛争事件については、知的財産権の正当な行使とその濫用による競争制限行為との境界を正確に判断し、あらゆる企業が公平にイノベーション資源を利用できるよう保障する。これにより、資源の合理的配置と効率的活用を促進し、統一的大市場の構築を後押しする。
さらに、科学技術イノベーションの司法保護強化も打ち出した。革新的成果の知財保護を強化する一方で、悪意ある訴訟や虚偽訴訟を抑制し、起業・革新活動に適した法的環境を整備する。ハイテク技術分野の知財事件を的確に審理し、重要分野やコア技術の司法保護水準を向上させる。また、懲罰的賠償の適用に関する指針を策定し、裁判規則や認定基準を精緻化することで、侵害行為の抑止、権利の救済、そして創造・革新の促進という制度的価値を発揮させる。
加えて、特許の民事・行政手続が交錯する事案において、審理手続の連携と結果の統一を図るため、国家知識産権局との協力体制を強化し、特許確定の行政手続を迅速化する。大量の知財侵害事件についても、典型事例の公表や指針の策定を通じて全国的に裁判基準を統一することを目指している。
出所：最高人民法院公式サイト
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