中国国家知識産権局（CNIPA）弁公室は11月21日、「商標使用管理の強化に関する通知」を公表した。通知は、違法・不適切な商標使用への監視を強化し、社会全体で商標専用権を正しく尊重・行使する環境をつくることを目的としている。「通知」では、管理の目標、重点監視対象となる行為、具体的な措置が示された。
「通知」は、監視対象となる七つの違法・不適切な行為を明確にした。
第一に、「専供」「特供」「有機」「零添加」といった表示を含む未登録商標を欺瞞的に使用し、消費者の誤認を招く行為。
第二に、登録商標を用いながら、誤解を与える宣伝文句を組み合わせることで消費者を誤認させ、商品品質について誤った印象を与える行為。
第三に、他人の登録商標を冒用する行為。
第四に、たばこなど法令上登録商標の使用が求められる分野で、登録商標を適切に使用しない行為。
第五に、ビジネス活動で「馳名商標（著名商標）」といった文言を過度に強調して用いる行為。
第六に、団体商標や証明商標を不適切に使用する行為。
第七に、商標代理機関による違法行為で、悪意ある商標出願の代理や、不使用取消（いわゆる「撤三」）を悪用する代理など、商標権者の利益を損なう行為を指す。
実施面では、各地の知財局に対し、市場監管部門との役割分担と協力体制を強化し、通報窓口を整備するよう求めた。また、関連部門が連携して違法手がかりに迅速に対応すること、事業者に対する法令遵守（コンプライアンス）の周知・指導を強めること、商標代理業者に対する監視管理を徹底することも指示した。さらに、典型的な事案を公表して周知徹底を図ることで、商標専用権の尊重を促す社会的風土の醸成を目指すとしている。
出所：国家知識産権局公式サイト
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